HOME > スケジュール > 野外コンサート > ピクニックコンサート

お気に入りに追加

お気に入りに
追加しました

印刷

野外コンサート
森に響きわたるクラシックの音色
ピクニックコンサート
<レナード・バーンスタイン・メモリアル・コンサート>

終了しました

[7/29 8:00更新]
本日の「ピクニックコンサート」は予定どおり開催いたします。気温が高くなることが予想されますので、こまめに水分をとるなど熱中症対策をお願いいたします。


午前10:30から、札幌芸術の森・野外ステージ 入口ゲート横当日券売場にて当日券を販売します(椅子自由席/若干数・芝生自由席/約300枚)。

開場~開演時間にかけ、付近の道路がかなり渋滞すると予想されますので、お早目にお越しください。
  
毎年恒例の野外コンサート。今年は例年より開演時間が1時間早くなり、ちょうどランチタイムの開催となります。まさに「ピクニック」気分でお楽しみください!
 
☆こちらもご覧ください「ピクニックコンサートの楽しみ方」 
 
☆「演奏曲目」欄の「曲目解説」バナーをクリックすると、編曲者の一人であるジョン・フィリップス氏によるブルックナーの交響曲第9番の解説文をご覧いただけます。
 
☆トーマス・ダウスゴーからビデオメッセージが届いています!
☆金川真弓さん(ヴァイオリン)からビデオメッセージが届いています!

アーク・ブラス ⓒYuji Hori
トーマス・ダウスゴー ©Thomas Grøndahl
金川真弓 ©Kaupo Kikkas

開催日

2023年7月29日(土)

時間

開場
11:00
開演
12:00
終演(予定)
15:30

出演者

【第1部】12:00~ 
ARK BRASS(アーク・ブラス)
 佐藤友紀(トランペット)
 尹千浩(トランペット)
 福川伸陽(ホルン)
 青木昂(トロンボーン)
 次田心平(テューバ)
 秋田孝訓(パーカッション)
 
PMFアメリカ・メンバー*
 ダニエル・マツカワ(指揮)
 マーク J. イノウエ(トランペット)
 アンドリュー・ベイン(ホルン)
 ティモシー・ヒギンズ(トロンボーン)
 ジョゼフ・ペレイラ(ティンパニ)
 
PMFオーケストラ・メンバー*
 コルネット:グレイス・オコネル髙松圭佑
 トランペット:ジャンウォン・ソン
 ホルン:ヨハネス・ゲールウナ・ヴェスケジェビン・ヨムウィンダー・アルテアガサム・カイパー 
 トロンボーン:ロマ・イバルスセオドア・スワンソン
 バス・トロンボーン:トメル・シュワルツ
 テューバ:渡部のどか
 
【第2部】13:00~(予定)
トーマス・ダウスゴー(指揮)
金川真弓(ヴァイオリン)**
PMFアメリカ
PMFオーケストラ


演奏曲目

【第1部】12:00~
[PMFオーケストラ・パーカッション・メンバー]
◆藤倉大:

Uto(宇土)
(演奏時間:約6分)
 ジョゼフ・ペレイラ(PMFアメリカ)
 PMFオーケストラ・メンバー
 
 
[ARK BRASS] 
(演奏時間:約30分)
◆ジョプリン(J.アイヴソン編):
エンターテイナー

 
◆サイモン・キャビー/セシル・コルベル(石川亮太編):
アリエッティズ・ソング

 
◆ピアソラ(星野究編):
リベルタンゴ

 
◆R=コルサコフ(芳賀傑編):
歌劇『サルタン王の物語』より「熊蜂の飛行」

 
◆J. ホロヴィッツ:
ミュージック・ホール組曲

 
◆ウォルトン(E. ハワース編):
「スピットファイア」前奏曲とフーガ*
 

ほか 
 
 
 ≪休憩≫
 
 
【第2部】13:00~(予定)
◆メンデルスゾーン:
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
**
(演奏時間:約25分)
 Allegro molto appassionato
 Andante
 Allegretto non troppo - Allegro molto vivace

 
 
 ≪休憩≫
 
 
◆ブルックナー:
交響曲 第9番 ニ短調(第4楽章補筆完成版)

(演奏時間:約80分)
コールス校訂版(オーレル及びノヴァーク校訂版による。2000年)
 I. Feierlich, misterioso
 II. Scherzo. Bewegt, lebhaft – Trio. Schnell
 III. Adagio. Langsam, feierlich
サマーレ、フィリップス、コールス、マッツーカによる補筆完成版 (2012年) ※トーマス・ダウスゴーにより一部編集されております。
 IV. Finale. Misterioso. Nicht schnell
 
 
≪演奏時間:休憩あり・約3時間半≫


入場料
(税込)

※公演当日午前10:30から、札幌芸術の森・野外ステージ 入口ゲート横当日券売場にて当日券を販売します(椅子自由席/若干数・芝生自由席/約300枚)。なお、開催判断は公演当日午前8:00に発表します。
開場~開演時間にかけ、付近の道路がかなり渋滞すると予想されますので、お早目にお越しください。

 
<1日通し券>

席種 定価 フレンズ割 U25割
椅子自由 3,000円 2,500円 1,500円
芝生自由 2,000円 1,700円 0円

☆U25(1998年以降にお生まれの方)は芝生自由席が無料です。未就学のお子様もご入場いただけます。入場口で年齢を証明できるものをご提示ください。チケットをお買い求めいただく必要はありません。

当日券の販売を予定しております(詳細は公演前日に発表いたします)。
 

 
チケット発売日

PMFオフィシャル・サポート
最優先予約
5月13日(土)
PMF2023フレンズ会員
先行予約
5月14日(日)
10:00~
PMFオンラインサービス会員
先行予約
5月19日(金)
10:00~
一般発売 5月20日(土)
10:00~

備考

▼天候などによっては中止となる場合があります。開催の是非は公演当日の午前8時に公式ウェブサイト・SNSにて発表します
▼園内駐車場は有料です(普通車500円)。駐車場の混雑緩和のため、ご来園の際は公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。
▼ピクニックコンサート用の園内駐車場が満車になった場合は、園外臨時駐車場(有料 500円)へご案内いたします。園外臨時駐車場から野外ステージまでは臨時シャトルバス(無料)を運行いたします。
 
▼やむを得ない事情により、開演時間、出演者、曲目等が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
▼本公演では、オフィシャル・カメラマンが記録目的のために撮影を行います。あらかじめご了承ください。

文化庁2022
令和5年度文化資源活用推進事業
 
主催:公益財団法人 PMF組織委員会/札幌市
共催:札幌芸術の森
助成:伊藤組100年記念基金
 
≪公演に関するお問い合わせ≫
PMF組織委員会 TEL. 011-242-2211

ブルックナー:交響曲 第9番 ニ短調(第4楽章補筆完成版)
 
 
<概要>
ブルックナーの交響曲第9番は、通常、彼が1894年までに完成させた3つの楽章で演奏される。しかし、彼は生涯最後の1年半、第4楽章の作曲に献身的に取り組んだ。彼にとって、交響曲が第3楽章・アダージョで終わらないことは非常に重要であり、もし彼が作品を完成させることができなかった場合は、アダージョの後に彼の宗教合唱曲『テ・デウム』が演奏されるよう示唆していた。第4楽章・フィナーレのために残された450ページの手稿の中で、ブルックナーは最初の3楽章の楽譜に劣らない決定的なオーケストラ・スコアを残している。最初の3分の1ほどはオーケストレーションが完成しており、フルスコアで「完成」と記されているページもある。残りの部分も同様にほぼ完成に近い状態であり、弦楽器の楽譜は完全なものとしてインク書きで残され、管楽器の主な部分もインクか鉛筆で書かれていた。さらに考慮すべきは、この終楽章がブルックナーの頭の中から浮かび上がってくるまでにほぼ10年の歳月が費やされていたということである。ブルックナーの独創性、着想の明晰さ、対位法的な技巧、理論的な洞察力は衰えることなく、「第9番」とその終楽章は彼の代表作、彼の「音楽の集大成」となる予定であった。
 
しかし悲劇的なことに、ブルックナーの死後、多くの手稿が記念品収集家たちによって持ち去られた。1903年に行われた第9番の初演では、最初の3つの楽章が再編成された形で発表され、指揮者フェルディナンド・レーヴェは終楽章の存在についてまったくの嘘をついた(ブルックナーは解読不能な「スケッチ」しか残さなかったという神話が、今日でも広く信じられている)。これらの原稿は1934年に『ブルックナー全集』として出版されたが、その転記に誤りがあったため、さらに誤解が広がった。1963年、イギリスの音楽学者ハンス・フェルディナンド・レッドリッヒはまさしく「第9番」について「偉大な作曲家の死後、作品がこんなに不公平に扱われた例はめったにない。」と述べている。
 
1983年に始まった、ニコラ・サマーレ、ジョン・フィリップス、ベンジャミン=ギュンナ―・コールス、ジュゼッペ・マッツーカ(以降「SPCM」という。)の編集チームによる終楽章・フィナーレ復元の取り組みは、フィリップスによるブルックナー自筆譜の復元(1994年、1999年)および原稿の複製版の出版(1996年)として結実し、ブルックナー全集において憶測ではなく資料に裏打ちされた音楽学的見解に革命をもたらした。フィリップスとコールスはそれぞれ第9番に関する博士論文を執筆した。
 
失われたページがあるという事実は変わらないが、終楽章についてはかつて信じられていたよりもはるかに多くの原稿が残っており、そこには完全なコーダの手稿も含まれている。残された手稿からは、作品の基本的なモティーフや和声の継続性が明確である。欠けた部分のほとんどは、作曲の前段階や途中で残したスケッチから再構築することができた。和声と対位法を教えていたブルックナーは、非常に方法論的かつ理論的な見地に富んだ作曲家であり、彼の芸術的な決定は解釈可能な作曲の論理に従っていた。そのため、作曲の連続性やオーケストレーションの再構築は、見かけほど主観的ではない。
 
<第9番について>
第9番は、ブルックナー自身の作曲による最後の交響曲であり、音楽的な遺言として明確に構想された。彼は特有の簡素さでこの交響曲を「親愛なる主」に捧げ、譜面に「愛する神に」とも書いた。ベートーヴェンの第9番と同様のニ短調であることは、その名高い作品へのオマージュであった。交響曲第8番を1887年8月に完成した後、第9番の作業はすぐに始まったが、作曲技法の完成度のレベルを引き上げるべく先に過去のいくつかの交響曲の改訂作業を進めたことにより、数年間作業が遅れることとなった。
 
交響曲第5番と同様に、第9番も重厚で感情的な力を持つ終楽章を中心に構成されており、ただ無念に終わるのではなく、栄光に満ちた終末を意図していた。ブルックナーは、ベートーヴェンが示唆したニ短調の神秘的で「ゴシック」な要素をすべて取り入れ、より高いレベルでの神秘性、厳粛さ、狂喜、そして時には際立った恐ろしさを表現している。また、彼の第7番と第8番の交響曲と同様、暗く神秘的な響きを持つワーグナー・テューバ4本を用いることでオーケストラの色彩を豊かにし、最後の2つの楽章で重要な役割を与えている。和声的にも、この作品は信じられないほど豊かである。第2楽章・スケルツォの冒頭や第3楽章・アダージョのクライマックス、そして第4楽章の多くの不協和音のパッセージなど、20世紀の音楽の発展を驚くほど先取りしているといえる。

<楽章別解説>
作品の形式的なデザインは明確だ。第1楽章と最終楽章は、ブルックナーの特有のソナタ形式を使用している。すなわち、3つの主題群からなる提示部が自由に展開され、それが再現された後にコーダが続く構成である。第1楽章の不吉な冒頭は、第1主題の激しい爆発へと発展してゆく。第2主題はうっとりするほど霊的な静けさをもたらし、第3主題はより厳しい悲劇を感じさせる。ブルックナーは展開部と再現部を融合させることで、提示部に反論する拡大された展開部を創り出し、圧倒的なクライマックスへと至らせた。コーダは重厚だが意図的に簡潔にまとめられている。
 
この文脈の中で、通常軽快な楽章である第2楽章・スケルツォは、悪魔的なエネルギーに満ち、まさに「死の舞踏」のようだ。単一の主題で展開するソナタ形式で書かれており、ブルックナーが他に書いたどの作品にも似ていないほど不気味なトリオが含まれている。
 
第3楽章・アダージョは、感動的で遠い過去を振り返りつつ、幻想的な高みに達する。2つの大きな主題グループから成り、それぞれが再提示される。ブルックナーはワーグナー・テューバによる哀しい主題を「人生への別れ」と名付け、最初のクライマックスの直後に出現させる。後にそれは弦楽器による熱烈なコラールとして再現されるが、終楽章ではさらに壮大なコラールの主題として戻ってくる。曲はついに恐ろしい力を持つクライマックスに達する。それは死との対決そのものかもしれない。コーダは暗示の網のようで、ブルックナーのミサ曲の一部を引用しつつフィナーレの冒頭を予告して、深い平和感をもたらしている。
 
もしアダージョが人生への別れだったのなら、第4楽章・フィナーレは煉獄を経て栄光に至る、ダンテ風の旅-これがこの楽章の多くを説明している。その形式は非常に明快だ。点のリズムの動機から始まり、圧倒的な主題へと不気味に発展してゆき、この主題が楽章全体を支配する。最初は荒涼としているが、第2主題群は幸せな記憶を思い起こさせるようにも見える。第3主題群は第3楽章で先取りされた壮大なコラール。その後の展開部は、ブルックナーが『テ・デウム』から借用した4つの音のモティーフに支配されている。メインの主題はフーガとして再現され、追い立てるようなクレッシェンドの末に新しいテーマがホルンに現れるが、静寂で途切れる。第2主題群の再現部は2つの音楽的暗示から成る。まず、コラールへの言及、次に作曲家のお気に入りである古代の礼拝歌『キリストはよみがえりたもう』の旋律が現れる(この歌の歌詞は「ハレルヤ」という言葉を繰り返す)。これによって我々は再びニ短調に戻される。そして、ブルックナーの全作品の中でもっとも素晴らしい部分のひとつであるコラールが戻り、『テ・デウム』の動機と再会する。ついに帰還の時が来たのだ。そして、栄光に満ちたホルンの主題に移行するが、突如として第1楽章の恐ろしい主題と再び対峙する。
 
今や私たちは、ブルックナーの第4楽章・フィナーレの手稿からかなり正確にコーダを再構築することができる。神秘的で循環的な上昇とともに最後のコラールが現れる(この部分については、再現部での引用と後期のスケッチが存在する)。1896年5月に書かれた草稿において、ブルックナーは第1楽章と第4楽章の主題を組み合わせることで、全作品の基本となる統一性を象徴的に示そうとしていた。曲は最後のカデンツ(終結部)を迎える前に恐ろしいほどの不協和音のパッセージでクライマックスを迎え、ニ長調の「栄光」に向かって完成する。救済が達成されたのだ。
 
 
Programme note © Dr John A Phillips, Sydney 2022

終了しましたありがとうございました

お気に入りスケジュール

スケジュール詳細ページで「お気に入りに追加」アイコンをクリックしてください。

閉じる

ページの
先頭へ