1983年バークリー音大ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめゲイリー・バートン、ブランフォード・マルサリス、パキート・デリベラなど世界的なトッププレイヤーとの共演や、自身のビッグ・バンド「No Name Horses」を率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍。2003年グラミー賞ノミネート。2011年より国立音楽大学(演奏学科ジャズ専修)教授に就任し、現在、’From OZONE till Dawn’と題したプロジェクトを立ち上げ、次世代のジャズ演奏家の指導、育成にもあたる。

近年はクラシックにも本格的に取り組み、国内外の主要オーケストラと、バーンスタイン、モーツァルト、ラフマニノフ、プロコフィエフなどの協奏曲で共演を重ね、「比類のない演奏で、観客は魅了され大絶賛した」(北独ハノーファー新聞)など高い評価を得ている。2010年、ショパン生誕200年を記念したアルバム「ロード・トゥ・ショパン」を発表し同名の全国ツアーを成功させ、 ポーランド政府より「ショパン・パスポート」を授与される。2014年にはニューヨーク・フィルのソリストに抜擢され、韓国、日本、ニューヨーク公演で共演。以来、サンフランシスコ響、デトロイト響、ラビニア音楽祭(シカゴ響)に招かれるなど、米国でも躍進を続けている。

2016年には、チック・コリアとの日本で初の全国デュオ・ツアーを成功させ、17年にはゲイリー・バートンの引退記念となる日本ツアーを催行。また、秋には10年ぶりに小曽根真THE TRIOを再結成し、最新アルバム「ディメンションズ」をリリース。また、11月には再びニューヨーク・フィルに招かれ、「バーンスタイン生誕100年祭」の定期演奏会に出演。アラン・ギルバートの指揮のもと、バーンスタイン:交響曲第2番「不安の時代」とガーシュウィン:「ラプソディ・イン・ブルー」を3日連続で熱演し、リンカーン・センターの満場の聴衆から大喝采を得た。このライブ録音は、18年3月、ユニバーサル・ミュージックより「ビヨンド・ボーダーズ」と題して、小曽根真の初のクラシックアルバムとして、CDリリースを果たした。2019年には、小曽根真featuring No Name Horses 15周年記念アルバム、「Until We Vanish」をリリースし、ロックを取り入れた新作とともに公演も催行。2020年はコロナ禍の緊急事態宣言期間中、53日間に及ぶ自宅からのライブ配信活動「Welcome to Our Livingroom」が大きな話題となった。2021年には還暦を迎え、「OZONE 60」と題したプロジェクトを、全国都道府県に向けて展開している。映画音楽など、作曲にも意欲的に取り組み、多彩な才能でジャンルを超え、幅広く活躍を続けている。また、年末年始はNDRエルプフィルハーモニー管弦楽団のNew Year’s Eveコンサートに招かれ、現地公演と世界配信に大きな注目を集めた。平成30年紫綬褒章受章。

PMFには、2008年にバーンスタイン生誕90年を祝して、尾高忠明の指揮でPMFオーケストラと札幌交響楽団のメンバーと共に「不安の時代」を演奏して以来、2回目の参加。

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