完璧で優雅な技術、緻密な指揮、並外れた繊細さ、効果的なコミュニケーション、感情を呼び起こす演奏により、ますます国際的に認められているダヴィッド・ルンツは、2021年1月よりクロアチアのザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者、17年よりポーランド王立歌劇場の首席指揮者をつとめている。シュターツカペレ・ワイマール、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、リヒテンシュタイン交響楽団、プラハ・フィルハーモニア管弦楽団、スロベニア放送交響楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、ポーランド国立放送交響楽団など数多くのオーケストラと共演している。
ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団とのストラヴィンスキー「春の祭典」は絶賛され、「指揮するために生まれてきた」(クロアチアの主要日刊紙のひとつ『ユータルニィ・リスト』)と評された。19年には同楽団とクウェートへのツアーを行い、20年にはサンタ・チェチーリア国立アカデミアにてクロアチアのEU理事会議長国就任を祝うコンサートを指揮し、現在の任期を獲得した。21年にはジョルジェ・エネスク音楽祭に出演し、高い評価を得た。
これまでの特筆すべき客演として、17年にPMFコンダクティング・アカデミーとしてPMFオーケストラとR. シュトラウス「ドン・ファン」を共演し成功を収めた日本デビュー、ポーランド共和国独立100周年記念の一環としてシンフォニア・ヴァルソヴィアと参加したリトアニアツアー、クシシュトフ・ペンデレツキ・フェスティバルでペンデレツキの85歳の誕生日を祝うオープニング・コンサート及びラ・フォル・ジュルネ10周年でのワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団との共演が含まれる。25回目のルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン・イースター・フェスティバルではポーランド・シンフォニア・ユヴェントゥス管弦楽団を指揮。24年にはストラスブールで行われた欧州委員会創設75周年を祝う記念公演でリヒテンシュタイン交響楽団を率いた。
16年の第2回リッカルド・ムーティ・イタリア・オペラ・アカデミーへの参加などを経て、独特な指揮技法を築き上げ、ダニエレ・ガッティによるアムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で行われた権威あるマスタークラスにも参加した。18年には第1回香港国際指揮者コンクールでブラームス 「交響曲第3番」を指揮し、3位と聴衆賞を受賞した。アメリカではタングルウッド音楽祭でステファン・アスバリーによる指揮者セミナーにも参加。
故国ポーランドで数多くの受賞歴と奨学金を獲得しており、そのひとつとして24年にヤン・キェプラ劇場音楽賞の最優秀指揮者賞を受賞。22年には芸術的功績が評価され、クロアチアの放送局HRTおよび文化省からオーランド賞を受賞。23/24シーズンからは新プロジェクト「クロアチアの音楽」の一環として、ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団と年2枚のアルバムを録音し、ナクソスからリリースしている。
PMFには17年にコンダクティング・アカデミーへの参加を経て、20年に指揮者として参加予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で音楽祭が中止となった。今回、PMFホストシティ・オーケストラ演奏会にて札幌交響楽団、35回記念 PMF ホームカミング・オーケストラ演奏会にて室内オーケストラを指揮。
このアーティストの出演公演
- 7月21日(月) PMFホストシティ・オーケストラ演奏会
- 7月24日(木) PMFホームカミング・オーケストラ演奏会