ウェイ・ユーは、2014年に音楽監督レナード・スラットキンによって、デトロイト交響楽団の首席チェロ奏者に任命された。15年、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」で定期公演にデビューして以降ほぼ毎年ソリストをつとめ、高い評価を得ている。就任以前はニューヨーク・フィルハーモニックに7年間所属していた。
これまでにハドソン・バレー・フィルハーモニック・ストリング・コンペティション、MTNA(全米音楽指導者協会)コンペティション、カナダ国立音楽祭コンクールなど、数多くの受賞歴を持つ。
熱心な室内楽奏者であり、マールボロ音楽祭、ラヴィニア音楽祭、グレート・レイクス音楽祭、メインリー・モーツァルト・フェスティバルなどに招待されたほか、近年はチェロ奏者のカーター・ブレイやデイヴィッド・ソイヤー、ピアニストのリチャード・グードやメナヘム・プレスラー、ヴァイオリニストのアウグスティン・ハーデリヒ、五嶋みどり、ピンカス・ズーカーマンのほか、グァルネリ四重奏団、エマーソン弦楽四重奏団、ジュリアード弦楽四重奏団のメンバーとも共演。ニューヨーク・フィルハーモニックのアンサンブルメンバーとしても、定期的にマーキン・コンサート・ホールに出演した。
指導者としては、ノースウェスタン大学ビーネン音楽院およびクリーヴランド音楽院の講師をつとめるほか、アメリカ、カナダ、中国の大学や音楽祭でマスタークラスを指導。そのほかにもメドウマウント音楽学校やニューイングランド音楽院にて開催されるモーニングサイド・ミュージック・ブリッジ国際音楽祭、さらにナショナル・ユースオーケストラUSAでも定期的に教授をつとめている。
中国・上海生まれ。4歳からチェロをはじめ、11歳で上海交響楽団とエルガー「チェロ協奏曲」を共演しデビュー。ノースパーク大学で音楽学士、ジュリアード音楽院で音楽修士課程を修了。これまでにメイジュアン・リュウ、ジョン・カッズ、ハンス・イェルゲン・イェンセン、デイヴィッド・ソイヤーに師事。使用楽器は、デトロイト交響楽団から貸与された1720年製のダヴィッド・テクラー(Bedetti)。
PMFには03年にアカデミー・メンバーとして参加以降、教授としては初めての参加。