デイヴィッド・ロバートソンは、指揮者、作曲家、芸術家、思想家、アメリカ音楽の革新者として国際的な音楽シーンに特異な位置を占めている。オペラ、管弦楽、現代音楽の分野で引く手あまたの存在として、同時代の作曲家の擁護者、精巧かつ大胆な企画立案者、この芸術様式を情熱的に支援する卓越した伝達者として広く評価されている。熟練の、そして深い理解ある共演者として、極めて献身的な演奏が称賛されている。
2025/26シーズンは、世界の一流オーケストラと次世代の音楽家たちに対し、より深く献身していく。かつて音楽監督をつとめたセントルイス交響楽団、首席指揮者をつとめたシドニー交響楽団と再共演を果たすほか、指導者としてはジュリアード音楽院の指揮科主任教授および名誉客員教授、天津ジュリアード音楽院の諮問委員会メンバーを引き続きつとめる。
ニューヨーク・フィルハーモニックとはキャロリン・マロニー「Lakeside Game」の世界初演などで再共演。同シーズンはほかにもダラス交響楽団、ナッシュヴィル交響楽団、ワシントン・ナショナル交響楽団、バンクーバー交響楽団など、数々の北米のオーケストラを指揮する。ユタ交響楽団とは様々なゲストを迎え幅広い曲目に取り組み、クリエイティブ・パートナーをつとめた3年間の任期を締めくくる。
ヨーロッパではライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ブダペスト祝祭管弦楽団、フランクフルト放送交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と再共演、アジアでは香港フィルハーモニー管弦楽団との再共演で香港芸術祭にデビューするほか、韓国・統営国際音楽祭、台湾・衛武営国際音楽祭で開かれる音楽祭にも参加。
これまでに、ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管、ロサンゼルス・フィル、ボストン響、シカゴ響、クリーヴランド管、サンフランシスコ響、ダラス響、ヒューストン響、シンシナティ響、ミルウォーキー響、ユタ響、トロント響、モントリオール響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、チェコ・フィル、ベルリン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ウィーン・フィル、NDRエルプフィルハーモニー管、ベルリン・ドイツ響、バイエルン放送響、シュターツカペレ・ドレスデン、サンパウロ響、シドニー響、ソウル・フィル、新日本フィル、中国国立歌劇場響、国立台湾響など著名オーケストラと共演。また、ルツェルン音楽祭、ベルリン音楽祭、エディンバラ国際フェスティバル、BBCプロムス、ムジカ・ヴィヴァ・ミュンヘン、アスペン音楽祭、ウェスト音楽アカデミーなど世界中の音楽祭にも出演してきた。
数々の受賞歴を持ち、10年にはフランス政府の芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章。ジュリアード音楽院のほかにもタングルウッド音楽祭など多くの音楽祭で若手音楽家を指導している。14年、カーネギーホール主宰のナショナル・ユースオーケストラUSAを率いて全米ツアーを行った。
アメリカ・カリフォルニア州サンタモニカに生まれ、ロンドンの王立音楽アカデミーで指揮のほかホルン、作曲も学んだ。妻であるピアニストのオルリ・シャハムとニューヨークに在住。
PMFには初めての参加。