高度なテクニックと美しい音色、深い楽曲理解で最も注目を浴びているピアニストの一人。2000年にドイツ最大の音楽評論誌フォノ・フォルムより、ショパンの練習曲全曲録音に5つ星が与えられた。
9歳より演奏活動を開始、05年ニューヨークのカーネギーホールで、翌06年にはザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタルデビューを行い、大成功を収めた。
これまでにアレクサンドル・ドミトリエフ、シャルル・デュトワ、小澤征爾、ロジャー・ノリントン、サカリ・オラモ、ジョナサン・ノット等の指揮でベルリン交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団、BBC交響楽団、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団、サンクトペテルブルク交響楽団、フィンランド放送交響楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団等と共演。
ザルツブルク音楽祭では、イーヴォ・ポゴレリッチの代役としてフィリップ・ヘレヴェッヘ指揮カメラータ・ザルツブルクと共演し、絶賛を博した。そのほか、ティエリー・フィッシャー指揮による紀尾井シンフォニエッタのアメリカ・ツアーおよびハンスイェルク・シェレンベルガー指揮カメラータ・ザルツブルクの日本ツアーへの参加、服部譲二指揮ウィーン室内管弦楽団との共演、ロンドンのウィグモアホールでリサイタルなど、海外でも着実にその活躍の場を広げている。
10年から15年にはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会(全8回)を東京、大阪で行い各方面から絶賛を博した。さらに現在はソロだけでなく室内楽や歌曲伴奏を含む、ベートーヴェンのすべてのピアノ付き作品を徐々に取り上げる新企画「ベートーヴェン詣」に取り組んでいる。17年から4年にわたり、4つの元素「水・火・風・大地」をテーマにしたリサイタル・シリーズ「Four Elements」を開催した。
録音は、ソニーから発売しているライアン・ウィグルスワース指揮 BBC交響楽団による「藤倉大:ピアノ協奏曲第3番『インパルス』/ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調」(第77回文化庁芸術祭優秀賞受賞)をはじめ数多い。
第13回新日鉄音楽賞、04年アメリカ・ワシントン賞、第8回ホテルオークラ音楽賞、第17回出光音楽賞を受賞。14年に第64回芸術選奨音楽部門 文部科学大臣新人賞、17年に第48回サントリー音楽賞受賞。
23年よりピアノ・ソナタに焦点をあてた新プロジェクト「ソナタ・シリーズ」を始動。
PMFには初めての参加。

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