2016年6月、シャニは指揮者、ソロピアニストとしてロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団でデビュー。それから2か月も経たないうちに、同楽団史上最年少で首席指揮者に就任した。就任後初のシーズンで、ヨーロッパ各地、中国、台湾のコンサートを指揮。ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団とシャニは、ワーナー・クラシックスとレコーディングの独占契約を結んでいる。

2020/21シーズンから、シャニはズービン・メータが50年間つとめたイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督の任を引き継いだ。シャニと同楽団との親密な関係は、10年以上前に遡る。16歳でオーケストラデビューし、2007年には18歳でズービン・メータ指揮のもとチャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏。その後、コントラバス奏者としてオーケストラと定期的に共演した。2013年、バンベルクで開催されたグスタフ・マーラー国際指揮コンクールで優勝した後、オーケストラはシャニをシーズンのオープニングを飾るコンサートに指揮者として招待した。以来、指揮者、ピアニストとして毎年オーケストラに戻り、2016年12月には80周年記念の最終公演で指揮した。 

シャニは、ベルリン国立歌劇場でのオペラ公演と交響曲コンサートのため、シュターツカペレ・ベルリンと定期的に共演している。近年は客演指揮者として、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ロンドン交響楽団、ボストン交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ブダペスト祝祭管弦楽団、パリ管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団と共演している。 

1989年テルアビブに生まれたシャニは、ハンナ・シャルギのもと6歳でピアノを始め、ブッフマン・メータ音楽学校でアリエ・ヴァルディのもと研鑽を積んだ。その後、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学では指揮をクリスチャン・エーヴァルト、ピアノをファビオ・ビディニに師事し、ダニエル・バレンボイムからも薫陶を受けた。 

ソロピアニストとしては、2019、20年にワレリー・ゲルギエフとロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ダニエル・バレンボイムとシュターツカペレ・ベルリンと共演した。これまでに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、シュターツカペレ・ベルリン、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を含む数多くのオーケストラとピアノ協奏曲を弾き振り。また、室内楽やリサイタルの演奏経験も豊富で、ヴェルビエ音楽祭には毎年出演しており、エクサン・プロヴァンス音楽祭やエルサレム室内楽音楽祭にも参加している。 

PMFには初めての参加。 


<出演公演>
◆ピクニックコンサート
(7月30日(土)札幌芸術の森・野外ステージ)
◆PMF GALAコンサート
(7月31日(日)札幌コンサートホールKitara
◆PMFオーケストラ東京公演
(8月2日(火)サントリーホール)
【演奏曲目】
ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73 ほか