マリインスキー劇場合唱団は、同劇場で行われるほとんど全てのオペラ公演に出演している。毎シーズン、250回以上のオペラ公演に出演する他、コンサートやマリインスキー・レーベルでの録音にも参加。レパートリーは、伝統的なロシア・オペラに限らず、イタリア、フランス、ドイツ、チェコのオペラや、バッハの「マタイ受難曲」「ミサ曲ロ短調」、ハイドンの「天地創造」、モーツァルトとヴェルディの「レクイエム」、オルフの「カルミナ・ブラーナ」、ラフマニノフの「晩祷」「鐘」といった声楽曲も網羅している。また、グバイドゥーリナのオラトリオ「ヨハネ受難曲」「ヨハネ復活祭」、カレートニコフの歌劇《使徒パウロの神秘劇》、スメルコフの歌劇《カラマーゾフの兄弟》、シチェドリンの歌劇《左利き》《クリスマス物語》の世界初演に出演。《結婚》と《エディプス王》の録音により、2011年の国際クラシック音楽賞(ICMA賞)を受賞した。
00年よりアンドレイ・ペトレンコが合唱指揮者をつとめている。彼は、レニングラード音楽院で指揮を学び、1981年当地のミュージカル・コメディ劇場の指揮者としてキャリアを開始した。続いてスモーリヌイ聖堂合唱団の指揮者、サンクトペテルブルグ議会オーケストラの客演指揮者を歴任。89~00年にはサンクトペテルブルグ音楽院で教鞭をとり、国際的なマスタークラスも開催している。これまでに様々な合唱団やオーケストラとともに20ヵ国以上を訪問。当合唱団は、彼の指揮のもとロシアや欧州各国の主要なコンサートホールで演奏している。また08年よりフランス放送合唱団の客演指揮者もつとめている。