マリインスキー劇場芸術総監督、首席指揮者。サンクトペテルブルグ大学芸術学部学部長。チャイコフスキー国際コンクール組織委員会委員長。エジンバラ国際フェスティバル名誉総裁。「白夜の星」音楽祭(サンクトペテルブルグ)、ロッテルダム・フィルハーモニー・ゲルギエフ音楽祭(オランダ)、モスクワ復活祭音楽祭などの音楽祭を創設し、芸術監督、音楽監督として活躍。1997年に急逝したサー・ゲオルク・ショルティの後継者として、ワールド・オーケストラ・フォア・ピースの指揮者もつとめている。
ゲルギエフはマリインスキー劇場において数多くの世界的な名歌手を育成し、音楽界に送り出してきた。その采配のもとで同劇場はオペラおよびバレエのレパートリーを大きく広げ、現在では18世紀から20世紀までのクラシックの傑作をはじめ、現代作曲家の作品にいたるまで、幅広いレパートリーを誇っている。
2006年には、火災に遭ったマリインスキー劇場アトリエ兼倉庫の跡地に新しいコンサートホールが完成。13年5月2日には歴史あるマリインスキー劇場に並んで、マリインスキー劇場新館(マリインスキー2)がオープンした。これによりマリインスキー劇場は、ロシア国内では初となる、劇場とコンサートホールを併せ持つ複合施設へと生まれ変わったのである。
09年にゲルギエフによって創設されたマリインスキー・レコーディングレーベルからはすでに25枚以上のディスクがリリースされ、世界中の批評家および音楽ファンから絶賛されている。
ゲルギエフはこれまでに、メトロポリタン・オペラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ミラノ・スカラ座管弦楽団などと共演している。また、ロシア、ドイツ、イタリア、フランス、日本、オランダ、ポーランドの政府からの勲章をはじめ、数多くの賞や勲章(称号)を授与されている。12年にはモスクワ大学の名誉博士号を贈られた。13年には、ニューヨークのカーネギーホール主導のもとに創設されたナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・アメリカのトップに就任。15年、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。
PMFには、首席指揮者として04年と06年に参加している。15年から6代目のPMF芸術監督をつとめ、3シーズン目となる。