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PMF Founded by Leonard Bernstein PMF MUSIC PARTNER
2024年7月 - vol. 110
 
新・バーンスタイン音楽の旅

山田治生さんによる選曲とエッセイでめぐる「音楽の旅」は4回目。85人のPMF2024アカデミー生が札幌に到着し、いよいよ来週から“バーンスタインの音楽祭”が始まります。
今回はPMFオーケストラが演奏するプログラムから5曲をピックアップ。バーンスタインやカラヤンなどの名演で予習し、コンサートの生演奏を存分にお楽しみください!

お願い

音源は無料試聴サービス(各トラック冒頭30秒・連続最大15分まで)です。機種や環境によっては、ご利用いただけない場合があります。あらかじめご了承ください。
制限なしで楽曲を楽しみたい方には、有料の会員登録(月額2,035円)をおすすめします。

Journey 4

PMFオーケストラの演奏曲目を予習

A favorite 心に響き、残る、本命の1曲

マーラー 交響曲 第5番 嬰ハ短調/マンフレート・ホーネック指揮、ピッツバーグ交響楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん ホーネックは、2008年から、ピッツバーグ交響楽団(かつてプレヴィン、マゼール、マリス・ヤンソンスが音楽監督をつとめたアメリカの名門オーケストラ)の音楽監督をつとめ、数多くのディスクを残しているが、マーラーの交響曲第5番を2011年に録音している。ウィーン流の優美な「アダージェット」やアメリカのオーケストラならではのブラスの素晴らしさが際立つ名演。こちらも予習のために聴いてみるのは一興である。

バーンスタインは、1985年から、ウィーン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ニューヨーク・フィルを指揮して、ドイツ・グラモフォンで彼にとって2度目のマーラーの交響曲全曲の録音を始めた。しかし、1990年10月にバーンスタインが急逝し、全集は第8番の録音を欠くこととなってしまった(後に、それ以前の第8番の録音を加えて、全集として発売されることになったが)。ウィーン・フィルとの交響曲第5番は、1987年9月、フランクフルトでのライブ録音である(演奏の詳細については、この連載の第2回で述べたので、ご参照ください)。
マンフレート・ホーネックは、ウィーン国立音楽大学で学び、1983年にヴィオラ奏者としてウィーン国立歌劇場管弦楽団に入団し、その後、ウィーン・フィルのメンバーになった。周知のとおり、ウィーン・フィルのコンサートマスターであるライナー・ホーネックは、マンフレートの弟である。マンフレートは、1987年頃から、アバドの創設したグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団でアバドのアシスタントをつとめたり、ウィーン・ジュネス・オーケストラを創設したり、指揮者としての活動を始めた。1989年には、カッセルでのマーラー音楽祭で交響曲第1番「巨人」(初演100周年)を指揮して大きな成功を収める。つまり、ホーネックは、指揮者としてのキャリアの最初からマーラーを得意としていた。
バーンスタインは、1980年代、ウィーン・フィルの常連で、マーラーの交響曲では、1987年9月の第5番のほかに、1984年2月に第4番も指揮している。マンフレート・ホーネックがウィーン・フィルのヴィオラ奏者としてバーンスタインと共演して、彼からどんな影響を受けたのか、機会があればきいてみたいものである。

Variations 140字の魔術師による解説で
予習はカンペキ!
バーンスタイン 「キャンディード」序曲/レナード・バーンスタイン指揮、ロンドン交響楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん 「キャンディード」序曲は、バーンスタインの作品のなかで最も演奏頻度の高いコンサートピースに違いない。もともとのミュージカルは「ウエストサイド・ストーリー」ほどにはヒットしなかったが、バーンスタインが遺言のように死の前年に指揮した全曲録音がある。その全曲録音から序曲を聴いてみよう。
R. シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」作品20/ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん 管弦楽法の達人、R. シュトラウスが23、24歳頃に書いた傑作。スペインの伝説の色男、ドン・ファンを描く。まさにシュトラウスの早熟の天才ぶりが示されている。バーンスタインの“ライバル”であったカラヤンが最晩年に残したベルリン・フィルとの豊潤かつドラマティックな名演を楽しむ。
プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19/ミッコ・フランク指揮、ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は、1916年から17年にかけて作曲された。彼の25歳頃の作品。3つの楽章が緩急緩という構成がユニーク。ヴァイオリンが歌う抒情的な旋律の美しさやプロコフィエフ独特のモダニズムが魅力的である。現代最高のヴァイオリニストの一人である、ヒラリー・ハーンの名演を聴く。
モーツァルト ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K. 482/ユリ・シーガル指揮、ティル・フェルナー(ピアノ)、ローザンヌ室内管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん モーツァルトのウィーン時代の、祝祭的で堂々とした佇まいのピアノ協奏曲。モーツァルトは、この作品において、ピアノ協奏曲で初めてクラリネットを使った。ウィーン出身のフェルナーはモーツァルトを得意としていて、今から約30年前にこの作品を録音している。ピアノとオーケストラとのやりとりに注目。
写真:山田治生さん 山田 治生Haruo Yamada

Twitter:@yamadaharuo1964

ウェブサイト:Webマガジン「ONTOMO」 音楽っていいなぁ、を毎日に。

京都市生まれ。1987年、慶應義塾大学経済学部卒業。バーンスタインの生演奏が聴きたくて単身ニューヨークに。PMFの創設と同じく1990年からクラシック音楽に関する執筆活動を開始。著書に「レナード・バーンスタイン ザ・ラスト・ロング・インタビュー」や小澤征爾の評伝である「音楽の旅人」、「いまどきのクラシック音楽の愉しみ方 / ツイッター演奏会日記」(以上アルファベータ)、「バロック・オペラ」(新国立劇場情報センター)ほか。バレエやミュージカルなどの舞台にも精通。趣味はヴィオラ演奏(最近、弾いていません。)、朝の連続ドラマ鑑賞、SNS投稿。

ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)とは

クラシック音楽ファンやプロフェッショナルに人気の“元祖サブスク”音楽配信サービス(月額2,035円)です。NMLで「さらって」おけば、コンサートでセレンディピティ(素敵な偶然)を発見するかも! ナクソス
 
 

会費はPMF2024の開催に役立てます!
PMFフレンズ(賛助会員)応援入会のお願い

PMFフレンズはコンサートの開催をご支援いただく賛助会員です。
急激な円安や物価高騰の影響でPMF2024の全体予算が実質的に目減りし、厳しい状況となっています。
チケットの先行予約(会員特典1)は終了しましたが、PMFフレンズに応援入会(新規・再入会)いただける会員を募集します。
Tシャツなどのグッズ購入を希望される場合、ご予約を承ります。
あたたかいご支援をお願い申し上げます。

会費 3,000円(税込)/会員有効期間 2025年3月31日まで

・在庫がある場合、チケット(当日券を含む)15%OFF
・PMF2024ガイドブックとPMFブレンド(コーヒー)進呈
・Tシャツほか公式グッズ割引
オープンリハーサル入場
・ピクニックコンサート優先入場(同伴の方もOK)

 
PMFのスポンサーを知り、ニッポンのビジネス・経済とつながる!PMFスポンサー&サポーターニュース

ミュージック・パートナー読者の皆様、こんにちは。PMF2024の開幕まで1週間を切りました。
ここからはPMFのスポンサーを知り、ニッポンのビジネス・経済とつながる「PMFスポンサー&サポーターNEWS」をお届けします。5回シリーズの2回目です。

キャスターをつとめる「音楽の父」です。/同じくキャスターの「楽聖」です。/気象予報士の「神童」です。/前回に続き、どうぞよろしくお願いいたします!

パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)は、20世紀を代表する指揮者で作曲家のレナード・バーンスタインが1990年に創始した国際教育音楽祭です。
企業や団体、行政、個人の皆様によるご支援のおかげで、今年もPMFを開催できる運びとなりました。この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。

このニュースでは、メインスポンサーとメインサポーターの5社をご紹介します。どの企業・団体も日本を代表する、その道のトップランナーです。国際教育音楽祭をバックアップする各社の事業内容や展望、PMFの想いなどを共有していきたいと思います。

トップヘッドライン
公益財団法人イオンワンパーセントクラブ

「SDGs」や「持続可能性」という言葉が登場する30年以上も前からグローバルな視点で環境・社会貢献活動を行っているのがイオンワンパーセントクラブです。
設立は1990年。以来、日本における環境・社会貢献活動のエキスパートとして「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオングループの基本理念を具体的な行動に移し、企業の社会的責任を果たすことを目的としています。
今回はイオンワンパーセントクラブの想い、魅力などに迫ります。

未来のための1% 公益財団法人イオンワンパーセントクラブ/子どもたちの健全な育成/諸外国との友好親善/地域の発展への貢献/災害復興支援

公益財団法人イオンワンパーセントクラブは、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、イオングループ主要企業各社で生まれた税引き前利益の1%相当額をもとに、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域の発展への貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として社会貢献活動に取り組んでいます。

「子どもたちの健全な育成」では、環境・社会をテーマに、子どもたちが社会的なルールを学びながら身近な地域の問題を主体的に捉え、考える力を育てます。
重点事業の一つである「イオン チアーズクラブ」は「実際に見て、触れて、考える」をコンセプトに、小学生を中心に、環境や社会貢献活動に興味や関心を持ち、考える力を育む場として全国420店舗を拠点に体験学習を行っています。累計メンバー数は何と約106,300人です!

イオンチアーズクラブ

昨年、イオン チアーズクラブとPMFのコラボが実現し、メンバーがPMFのイベントの中で会場アナウンスなどを体験する「ミニ・インターンシップ」と札幌コンサートホールKitaraの裏側を見学する「探検ツアー」を実施しました。

持続可能な世界を目指すキーワードの一つにダイバーシティ(多様性)があります。多様性というと、イノベーション創出に寄与する要素のイメージが強いですが、これからの時代で大切になるのが、変化・複雑化し続ける社会環境の中で、個々人が、状況に応じてきめ細やかな対応ができる能力の源泉となる「イントラパーソナル・ダイバーシティ(個人内多様性)」です。
イオン チアーズクラブが実施する様々な体験学習は、子どもたち一人ひとりの可能性を大きく広げるものとなるでしょう。

PMF2023で行われた「探検ツアー」の様子

PMF2024で実施するコラボ企画(第2弾)では、同じくメインスポンサーの株式会社ヤマハミュージックジャパンのご協力により「楽器体験コーナー」が設置されることになりました!
当日はPMFオーケストラのリハーサル見学とアカデミー生との交流タイムも予定しています。イオンワンパーセントクラブとPMFとが協力し、子どもたちが視野を広げ、多様な経験をする場を提供(創出)しています。

イオン チアーズクラブには動植物の調査や、農業体験、マネー教育など様々な分野のプログラムがあります。
このようなプログラムで得られる「成長実感」は、子どもたち一人ひとりが多様な価値観・属性などが尊重される社会で、しなやかに生きていく「確かな力」になるはずです。

子どもたちの健全な育成を事業の主な対象としているからこそ、いつも最新の社会課題に向き合い、それらを熟知しているのではないでしょうか。
イオンワンパーセントクラブが日本全国で主催・提供しているプログラムは、どれも素晴らしい内容であることから、越境学習への応用、社会課題を解決する方法としても、今後、大いに期待が高まると思われます!

PMFと同じ1990年に設立され、過ごしてきた時代や社会背景を共有するイオンワンパーセントクラブがメインスポンサーであることは本当に心強いです。「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオングループの基本理念に、今、改めて感動しています。
それではニュースの最後に、イオンワンパーセントクラブからいただいた応援メッセージをご紹介します。

応援メッセージ

当財団は「次代を担う青少年の健全な育成」を事業目的として活動を行っています。若手音楽家の方々が世界の舞台を目指すことは大変有意義であると考え、次世代を担う音楽家の育成や、地域の音楽文化の発展等への取り組みに共感し、2015年より支援させていただいております。
今後、多くの若手音楽家たちが世界に羽ばたき、ご活躍されることを心より願っています。

 
まとめ

ありがとうございます。今年もイオンワンパーセントクラブ様から多大なご支援を賜り、音楽祭を開催できることに心から感謝と御礼を申し上げます。このメッセージを励みに、PMF2024を成功させるために力を尽くしてまいります!

PMFホームカミング・コンサート(7月26日)で、イオン チアーズクラブのメンバーが「おしごと体験」をします。あたたかく見守ってくださいますよう、お願いいたします。

国際教育音楽祭PMFは
多くの企業・団体・個人の皆様のご支援で運営されています。

 

7月10日(水)発売!
オリジナルグッズのご紹介 PART 2

今年のオリジナルグッズは下記のラインナップを予定。PMF2024コンサート会場と公式ウェブサイトで7月10日(水)発売です!

ラインナップ/PMF2024 オリジナルTシャツ/PMF2023 オリジナルTシャツ(SとMを再販)/PMFオリジナル楽器刺繍入りポロシャツ(New)今回ご紹介/PMFサブバッグ(New)

今回ご紹介するのはオリジナルの楽器刺繍を入れたポロシャツ。昨年と一昨年、大変ご好評いただきましたTシャツの楽器デザインをシルバーとゴールドの糸で刺繍しました。
ヴァイオリン、ホルン、ピアノ、トランペットは、札幌のデザイン会社「3KG(スリーケージー)」のアートディレクターがPMFのために制作したオリジナルです。
ポロシャツと前回ご紹介のサブバッグは、Tシャツよりも少ないご用意数となります。あらかじめご了承ください。

PMFオリジナル楽器刺繍入りポロシャツ/生地インディゴと刺繍糸シルバー/生地ヘザーチャコールと刺繍糸ゴールド

素材:ポリエステル(鹿の子編み)
サイズ展開:S、M、L(3種類)
※衛生面を考慮し、個包装(PP袋)ありで販売いたします。
※販売価格は7月10日(水)に公開します。

 
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公益財団法人 パシフィック・ミュージック・フェスティバル組織委員会

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