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PMF Founded by Leonard Bernstein PMF MUSIC PARTNER
2023年11月 - vol. 104
 
PMF2024 開催概要/第34回 パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌/2024年7月10日(水)〜 7月30日(火)
PMFアカデミー出身!才能は開花し、実力と知名度が急速に拡大中/客演指揮者 エリアス・グランディ/ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版) ほか/7月14日(日) PMFオーケストラ演奏会
マーラー録音で高評価 現代のマエストロによる生演奏をPMFオーケストラで!/首席指揮者 マンフレート・ホーネック/マーラー:交響曲 第5番 ほか/7月27日(土) ピクニックコンサート/7月28日(日) PMF GALAコンサート/7月30日(火) PMFオーケストラ東京公演
 
PMF2024 アカデミー・オーディション ポスター

PMF2024 アカデミー・オーディション
受付開始!

オーディションに合格した世界の若手音楽家で結成するのが「PMFオーケストラ」です。11月1日からPMF2024オーケストラ・アカデミーのオーディション受付が始まりました。
1990年の創設以来、PMFで学んだアカデミー生は世界78ヵ国・地域から延べ約3,800人。現在、修了生は200を超えるオーケストラで活躍しています。
PMFの経験を将来のキャリアで活かしてみませんか?PMFの感動は音楽人生できっと宝物になるはず!たくさんのご応募をお待ちしております。

写真:リハーサル風景

PMF2024 アカデミー・オーディション要項

参加日程
2024年7月5日(金)から 7月31日(水)まで

受験資格
2024年7月1日(月)時点で満18歳以上29歳以下の方

応募締切
2024年1月17日(水)日本時間正午

PMFファカルティ(教授陣)

世界最高峰のオーケストラとして有名な、ウィーン・フィルやベルリン・フィル、アメリカ名門楽団のメンバーで構成。期間中は楽器ごとにアカデミー生の演奏指導を行い、本番ではプレイヤーとして共演します。

PMFウィーン、PMFベルリン、PMFアメリカ
 
新・バーンスタイン音楽の旅

「音楽の旅」は、音楽評論家の山田治生さんによるエッセイと選曲で、レナード・バーンスタインの人生と音楽を知る連載企画です。
第2回は、PMF2024でオーケストラが演奏するプログラムを中心にご紹介します。
クラシック音楽は「同じ楽曲でも、同じ演奏がない」のが魅力のひとつ。指揮者やオーケストラ、ソリストなどによって作品の印象、感じ方は大きく変わります。芸術の秋、文章と録音でバーンスタインの名演を味わいましょう!

お願い

音源は無料試聴サービス(各トラック冒頭30秒・連続最大15分まで)です。機種や環境によっては、ご利用いただけない場合があります。あらかじめご了承ください。
制限なしで楽曲を楽しみたい方には、有料の会員登録(月額2,035円)をおすすめします。

Journey 2

バーンスタインの名演を味わう

A favorite 心に響き、残る、本命の1曲

マーラー:交響曲 第5番/レナード・バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス

数多いバーンスタインのマーラーのディスクのなかでも、私が特に好きなのはウィーン・フィルとライブ録音した交響曲第5番(1987年9月)である。とりわけ終楽章は本当に素晴らしいと思う。最後に金管楽器が勝利の歓喜を表すようなコラール(711小節目から、13分28秒あたりから)を吹奏するが、ここは、それに合わせてまさに一丸となって細かい音符を奏でている弦楽器群及び木管楽器群に注目したい。

多くの演奏では、弦楽器と木管楽器の細かい動きは金管楽器にかき消されてしまうが、ウィーン・フィルの弦楽器と木管楽器はそれが歌であるかのように一音一音(とても速いが)歌い込む。そしてペザンテに入る2小節前(729小節、13分48秒あたり)からのリタルダンド(テンポが少しずつ遅く変化する)では、本当に指揮者とオーケストラとが息を合わせて一体となっていることを感じる。バーンスタインとウィーン・フィルの20年以上の付き合いゆえの合一感といえるだろう。そして、ペザンテ(731小節目、13分50秒あたり)からの弦楽器群の音符の刻みの長さを変化させながらのアンサンブルの見事さ。まさにウィーン・フィルの底力に圧倒される。

マーラーの交響曲第5番では、ハープと弦楽器群によって演奏される第4楽章「アダージェット」がヴィスコンティ監督の映画「ヴェニスに死す」(1971年公開)で使われたこともあり、よく知られているが、バーンスタインの指揮する「アダージェット」といえば、1968年6月、ロバート・ケネディ(ジョン・ケネディ大統領の実弟)が暗殺され、ニューヨークの聖パトリック大聖堂で行われた彼の葬儀での演奏が思い出される(録音も残っている)。また、1987年11月、エイズ撲滅運動に協賛してニューヨークのカーネギーホールで開催されたチャリティ・コンサート「ミュージック・フォー・ライフ」でもバーンスタインはマーラーの「アダージェット」を取り上げた(これもかつてCD化された)。エイズの犠牲者を追悼する意味があったに違いない。ともに祈りのような演奏である。

マーラーは、交響曲第5番を創作している期間にアルマと出会い、結婚した。マーラーと親交のあった指揮者のウィレム・メンゲルベルクは「このアダージェットは、グスタフ・マーラーの、アルマへの愛の表明であった!マーラーはアルマに手紙の代わりにその楽譜を送った」と書いている。その真偽は定かではないが、私も、「アダージェット」でマーラーはアルマへの愛を描いていたように思う。

「アダージェット」に、愛を感じても、祈りを感じても、あるいは「ヴェニスに死す」のような頽廃を感じても良い。実際の演奏会では、先入観にとらわれずにこの美しい「アダージェット」を聴くことをオススメします。

Variations “140字の達人”の選曲&解説で広がる
「音楽の旅」
マーラー:交響曲 第2番「復活」/レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん ニューヨーク・フィルとの再録音にあたる1987年のマーラーの交響曲第2番「復活」は、バーンスタインの晩年を代表する名演の一つ。とりわけ終楽章の終結部は、聴いているだけで、大コーラスと大管弦楽を相手にしたバーンスタインのカリスマ性(ヒューマン・パワー)が目に見えるように感じられる。
マーラー:交響曲 第3番/レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん バーンスタインのマーラー演奏で一つあげるとすれば、このニューヨーク・フィルとの交響曲第3番の再録音をあげたい。旧盤でもかなり素晴らしい演奏であったが、この1987年のライブ録音の、特に終楽章を聴くと、まったく不可能なのに「ああ、その場所に居たかった!!」という感情が沸き起こってくる。
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)/レナード・バーンスタイン指揮、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん バーンスタインは「ヤング・ピープルズ・コンサート」の中で「火の鳥」について、「『子守歌』が『終曲』に移るシーンの変化は、すべての音楽の中で最も魔法のような瞬間の一つです。ホルンがロシア民謡を奏でると空気が一変し、我々を現実の結婚式へと引き戻します。奇跡的な瞬間です」と述べていた。
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」/レナード・バーンスタイン指揮、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/無料試聴サービス
写真:山田治生さん イスラエル・フィルとの「春の祭典」は、ストラヴィンスキーの生誕100周年を記念して1982年に録音された。大地の春の息吹、自然の生命力。そしてバーンスタインの抜群のリズム感(ときにはジャズっぽいノリも)。近年は解像度の良い演奏が好まれるが、この生命感あふれる「春の祭典」の魅力は不滅である。
写真:山田治生さん 山田 治生Haruo Yamada

Twitter:@yamadaharuo1964

ウェブサイト:Webマガジン「ONTOMO」 音楽っていいなぁ、を毎日に。

京都市生まれ。1987年、慶應義塾大学経済学部卒業。バーンスタインの生演奏が聴きたくて単身ニューヨークに。PMFの創設と同じく1990年からクラシック音楽に関する執筆活動を開始。著書に「レナード・バーンスタイン ザ・ラスト・ロング・インタビュー」や小澤征爾の評伝である「音楽の旅人」、「いまどきのクラシック音楽の愉しみ方 / ツイッター演奏会日記」(以上アルファベータ)、「バロック・オペラ」(新国立劇場情報センター)ほか。バレエやミュージカルなどの舞台にも精通。趣味はヴィオラ演奏(最近、弾いていません。)、朝の連続ドラマ鑑賞、SNS投稿。

ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)とは

クラシック音楽ファンやプロフェッショナルに人気のある定額制(月額2,035円)の音楽配信サービスです。現在、収録されている楽曲は250万曲以上!NMLで奥深いクラシックの世界を探究してみませんか?

 
現場の頻出語をランダムでご紹介!PMFのあいうえお ミニ
あ:アフタームービー

ライブや音楽祭などのイベント終了後に主催者が制作する、ハイライト場面を集めた映像のことをアフタームービー(aftermovie)と言う。
PMFも初の試みとして、今夏の印象的なシーンを約4分間に凝縮した「PMF2023アフタームービー」を制作し、公式ウェブサイトとSNSで公開した。冒頭で登場する札幌芸術の森は、ピクニックコンサートの朝にドローンで空撮したもの。

写真:コンサートの様子

札幌でも記録的な猛暑となった今年の夏。この映像は、連日の暑さにも負けず、ひたむきに音楽と向き合い、駆け抜けたアカデミー生たちの情熱の軌跡である。

また、公式YouTubeチャンネルで順次公開予定のPMF2023動画では、彼らの演奏をじっくりと楽しむことができる。
PMFが公開する映像では、最初に虹色のロゴマークが表示されます。一緒に流れる効果音は、PMFオーケストラによる実際のチューニング音(442Hz)です。よろしければ、公式YouTubeのチャンネル登録もお願いします!
 
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