11日(土)と12日(日)、今回のPMFではじめて行われたキッズレポーターズでしたが、スタッフの予想以上に参加したキッズたちが感激してくれて、やはり音楽のパワーはすごいんだと実感しています。
さて、日曜日に行われた芸術の森でのコンサート。前の記事に登場してくれた3人よりも1時間ほど遅れて、キッズレポーターズの第3班がやって来ました。土曜日に「復活」を聴いた新琴似中学校吹奏楽部でがんばっている2人の後輩、中学1年生の2人が野外ステージでのコンサートとリハーサルへ潜入です。2人はこの4月に中学校へ入学し、音楽が好きなので吹奏楽部へ入部。ホルンとテューバを担当しているんですって。だったら、PMFオーケストラでも同じ楽器が活躍しているし、参考になるはず。
それではさっそく芸術の森の野外ステージへ行きましょう。

まずはリハーサルの模様から。まだオーケストラはステージに上がっておらず、スタッフがいすを並べたりマイクやPAのサウンドチェックをしているところ。ステージの設営を担当しているスタッフが特別にオーケーを出してくれて、なんといきなり2人はステージ上に!

ちょっと緊張していたのか、おとなしかった2人が、ここからいきなり「すご〜〜〜〜〜い!」の連発です。こんなに大きな、そして野外の広大なステージに上がった経験はまったくないので、なにもかもが新しいんですね。
ステージではバンダの練習をしていたホルン奏者の井出詩郎さん(PMF卒業生、現在は新日本フィルハーモニー交響楽団に所属)が声をかけてくれ、「ほら、いいホルンでしょ?」と高価な楽器を見せてくれました。これは貴重な体験だ。

このあと2人を待っていたのは、もっともっとビッグな体験。なんと、マエストロ・エッシェンバッハがリハーサルの合間に10分くらい時間を空けてくれ、2人に会ってくれるというのです。
ステージにマエストロが登場して、まずはバンダの音量チェック、そしてまたバックステージへ通じるドアの開閉を入念にチェック。仕事をしているときのマエストロはとてもきびしい表情で、実は2人とも「こわい人かもしれない」と思っていたらしい。いきなり初対面の指揮者、それも名前も知らない外国人とお話をするだけでも緊張するのに……。
と、そうこうしているうちにサウンドチェックが終了し、ステージにいたマエストロが、2人のいる客席のほうを向いてこっちに歩いてくる。さあ、緊張の瞬間だ!
ところが「こわいかもしれない」と思ったエッシェンバッハさんは、「ああ、この子たちだね」とばかりに笑顔を作ってくれ、スタッフの「こちらの子はフレンチホルンを吹いていて、こちらの子はテューバを吹いているんですよ」と紹介すると、目をまん丸にして「そんな大きな楽器をよく演奏しているね」とびっくり顔。

10分ほどのインタビューでしたが「オーケストラの演奏で大事なことは?」「演奏をするときの心構えは?」「音楽の素晴らしいところは?」といった質問に対し、とても丁寧に「音楽の素晴らしさを知りたかったら、とにかくじっくりと音楽を聴くといいね。そうすれば曲の形(構造)がわかってくるよ」「音楽を演奏している者同士は、言葉が通じなくても音楽でコミュニケーションできるんだ。すごいことだよね。そして音楽を通じて、自分の感情も表現できるんだよ」「楽器の演奏がうまくいかないと心配になるでしょう。だから練習をして上手になれば自信がつくし、いい音楽が表現できるんだ。練習は大切だからね」と答えてくれたり、アドバイスをしてくれました。

2人はもちろん、今回キッズレポーターズとなって活躍してくれた7人は、みんな楽器を演奏しています。ということはがんばって練習すれば、何年後かにPMFの受講生になって帰ってきてくれる可能性も。そのとき、またエッシェンバッハさんが指揮台に立っていたとしたら感動的でしょうね。
リハーサル、そしてコンサートの本番を聴いた2人は「小さな音でもしっかりと柔らかい音で演奏していて感動した」「風といっしょに消えていくみたいに、静かな音でもいきいきしていた」「1音1音の表情の変化がすごい」「ゆっくりと音が大きくなっていってすごかった」という感想をもったそうです。明日からの部活動に、今日の経験が生きますように!
終演後、アカデミー生たちのパーティでエッシェンバッハさんが「彼女たちは気に入ってくれたかな?」と気にしていましたので、「とても感動していましたよ」と答えておきました! レポーターズのお2人。
これにて、今回のキッズレポーターズは終了です。
みんな、どうもありがとう!